LPガスは、生活の身近にありながら、意外と知られていないさまざまな利点がたくさん
あるのです。
石油、電力、ガスは生活するうえで欠くことのできないエネルギーです。
そのなかでLPガスは、全国で約2600万世帯で使用されており、生活を支える重要な
エネルギーとなっています。皆様にその事実を、一つひとつわかりやすく紹介しましょう。

1.LPガスってなあに?

LPガスとは、「Liquefied Petroleum Gas」つまり液化石油ガスの略称で、一般的に
頭文字をとってLPガスと呼ばれています。
LPガスは、炭素と水素の化合物で、炭素数3のプロパン(C3H8)と炭素数4のブタン
(C4H10)と2種類がありますが、一般家庭用で使われているのはプロパンで
プロパンガスとも呼ばれています。
また、LPガスは、容積が小さい液体の状態で貯蔵・配送され、使用時には気体で消費
されます。
たとえばプロパン10kgが気化すると約4.82m3となります
(数値は地域・気温により若干異なります)。
なお、気体のLPガスを液化するには、プロパンの場合常圧で-42℃(ブタンの場合-2℃)
に冷やすか常温で0.8~0.9MPa(8~9kg/cm2)ブタンの場合0.2~0.3MPa
(2~3kg/cm2)の圧力を加えます。


LPガスを完全燃焼させた時の排気ガスは、炭酸ガス(CO2)
と水蒸気(H2O)のみで、石油類や石炭の排気ガスと比べると
SOx、NOx、などの公害物質が非常
に少なく、すす(灰分)も出しません。だから、地球を汚さない
クリーンなエネルギーと呼ばれています。




排気ガスに有害な物質が含まれていないので、LPガスを燃焼して生産された排気ガス
を様々な用途でもう一度利用することができます。
農業用のハウス暖房では、暖房と同時に燃焼時に発生する炭酸ガスを作物の育成や熟成
に利用されています。
排熱利用で排気ガスを再循環させたり、空気余熱に利用したりすることが出来るのです。
そのため、LPガスは省エネルギーとして高い評価をされています。





地震が多い日本では、災害発生時においても安定期的に使用可能なエネルギー源を確保
することが重要な課題となっています。
LPガスは、各需要家ごとに個別に供給可能な「分散型エネルギー」なので、災害発生時
にガスの供給が遮断された場合も、個別に調査・点検を行うことで 都市ガスや系統電力に
比べて相対的に早く復旧させることができます。
また、通常の場合、家屋の横にLPガス容器が2本設置されており、言わば軒下に在庫
がある状態となっているので、1本目が切れても、2本目で1か月以上ガスを使い続け
ることができます(50kg容器×2本の場合)。
そして、緊急時のエネルギー源として、避難所や仮設住宅等にも迅速に供給すること
ができます。

 

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